コロナ困難事例
- 事例1.コロナウィルスの影響によりサ高住への立ち入りが制限されたケース
該当サ高住内の利用者数 2名(A氏・B氏)
A氏
訪問回数:訪問リハビリ 2回/週(60分)訪問看護 1回/月(30分)
収益見込:訪問リハビリ 65424円 訪問看護 4788円
B氏
訪問回数:訪問リハビリ 1回/週(40分)訪問看護 1回/月(30分)
収益見込:訪問リハビリ 24256円 訪問看護 4788円
3月中旬より立ち入り禁止となった。施設側より4月末で解除と当初は言われていたがその後も延長が続き現在は9月末まで職員以外は立ち入り禁止といわれている。
利用者・家族・担当ケアマネと相談したところ、訪問リハビリは継続したいという意思が明確化していたこと等より最初は利用枠をあけて解除のようすをうかがっていたが施設側より立ち入り禁止の延長の話があり、担当ケアマネに相談したところ一度契約は終了とし再開後に再度日程調整をすることになった。
今後、施設都合により立ち入り禁止となった場合の訪問枠の取り扱いについてはどのように対応すべきか。枠をあけておくことは小規模ステーションにとっては損益にしかならないが助成金等については検討されないのか。また、解除後に再度訪問希望されても訪問枠が空いているとは限和ないという不安がある。
- 事例2.難病利用者の繰り返す発熱に対するケース
C氏 90歳代後半 女性 肺高血圧症 HOT導入 認知症
長男家族6人と同居している KPは、長男
訪問看護:1回/週 通所デイ:2回/週 外来通院:基本1回/月(クリニック)
肺高血圧症があり呼吸器専門病院に通院していたが、高齢であり通院が難しくなったため近医のクリニックを紹介された。以前より発熱すると呼吸器症状が強くなり入退院を繰り返しており、認知症状が強くなるということもあり長男は常に本人の発熱状況に注意していた。特に、大家族であるためコロナウィルスについては不安を訴えていた。
6月上旬体温37.8℃と事務所に連絡があり、PPE着用にて訪問した。呼吸器症状はなく体温がこもっている様子であったために室温調整を行い36.6度に解熱した。
その後も37.5℃台の発熱があり長男の判断で主治医受診したが特に異常はなかった。
2週間後、再度発熱があり長男の判断にて受診した。その時、主治医より「高齢であるため発熱するのは仕方がない。」「こんなに受診につれてこなくていい。」「受診することのほうがリスク高い。」等言われたことにより、受診をするのが怖くなってしまったと話をしていた。長男は、今までの経験より発熱後状態悪化することが多かったため早期の対応をと考えていたが主治医により「こなくていい」といわれ今までの自分の判断が間違っていたのではないかという思いになってしまったようである。また、テレビ等で37.5℃以上となっているため過剰に反応してしまっていたようである。
今後、訪問看護としてはこの家族とどのようにかかわればよいのか。
- 事例3.訪問介護
利用者が自粛中にも関わらず、パチンコに出かけてしまう。
→感染リスクがあり、行動を把握、強制する事ができない。
家族がマスクの着用を拒否している
→家の中だから大丈夫との訴え
サービス提供に伺うと、おれらは出かけないから、もしコロナにかかったらあんたらが原因だ。
「コロナを持ち込んだら裁判だからな」と急に怒鳴られることがあった。
コロナによる自粛にて、支援家族の訪問数が減り、生活の質(食事や生活面の支援)が下がっている方がいた。サービス提供を提案するが、コロナを恐れて、他人が入るので利用回数は増やしたくないとの希望で支援は最低限となった。
同居の家族に検温を依頼したが、「自分は関係ない」や、体温計を非接触型を使わないのかと苦情があった。
<利用に関しての事例>
・生活援助利用の方でコロナ感染自粛期間中に利用を休止される方や、週に数回利用していた方が週に1回の利用に減らす方がいた。
・利用を完全に休止する方もいた。
・利用者本人が、体調が変な気がすると、過剰に感染を心配していた。
・布製、不織布製品に関わらず、何度も使いまわしているマスクを使用しており、衛生面の不安があった。
・夏季にはマスク着用により熱中症リスクが高く、着用を強制できないことと、着用を嫌がる方がいる。
- 事例4.
84才・男性・認知症・高血圧症・一人暮らし。通帳等の管理もできず、埼玉の弟へたのんでいる。
要介護1・デイサービス・訪問介護・訪問看護利用。
体に障害はないため、サービスが入らない日は自転車で他市町村のスーパーやドライブイン等へ出かけてしまう。
自宅へは、きちんと戻れているが、マスクや消毒・3密の指導をしてもすぐに忘れてしまう。
一時、緊急事態宣言中ショート利用するも、帰宅願望や留守にしたためドロボーに入られたと不穏になってしまう。