第6回 日本在宅救急医学会総会・学術集会
Japan Society for Homecare and Emergency Medicine

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医療法人社団青燈会小豆畑病院内
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共催セミナーのご案内

ランチョンセミナー

タイトル セコムの医療 ~現状と目指すもの
開催場所 水戸京成ホテル 瑠璃の間
開催日時 2022年9月10日(土)12:00~12:50
企業 セコム医療システム株式会社
座長 照沼 秀也
発表者 牧 卓
略歴

1987年 茨城県立水戸第一高等学校 卒業

1992年 東京工業大学大学院 総合理工学研究科システム科学専攻 修了

1992年 株式会社三和総合研究所(現・三菱UFJリサーチアンドコンサルティング株式会社)入社

1999年 セコム株式会社医療事業部(現・セコム医療システム㈱)入社

2010年 セコム医療システム㈱ 取締役病院支援本部長

2012年 セコム医療システム㈱ 取締役企画本部長

2013年 Sakra World Hospital 代表取締役社長就任(インド・バンガロール, 出向)

2021年 セコム医療システム㈱ 取締役企画本部長

抄録

60年前にセキュリティ事業から始まったセコムは、安心安全な社会実現を目指して米国の救急搬送サービス企業及び在宅医療サービス企業の買収を手始めに1990年に医療業界に参入した。米企業から得たノウハウを元に自費の訪問看護サービスや在宅での薬剤提供サービスを日本でスタート。その後、遠隔画像診断サービス、クラウド型電子カルテの提供を日本で初めて事業化。並行して全国に提携病院20施設のネットワークを構築。同提携病院に対する病院支援ノウハウを活用し2013年にはインド・バンガロールにて300床の急性期病院Sakra World Hospitalを開設。今後は日本での在宅医療関連事業拡大に加え、インド初となるプライマリクリニック・病院・在宅医療の垂直統合モデル構築、日本・インド含む海外での医療ICT事業、警備と救急救護を統合したサービスなど新しい医療サービスの展開を計画している。

イブニングセミナー

タイトル 腹水穿刺カテーテル
開催場所 水戸京成ホテル 瑠璃の間
開催日時 2022年9月10日(土)17:50~18:40
企業 ニプロ株式会社
座長 吉田 雅博
発表者 若村 邦彦(昭和大学横浜市北部病院 消化器センター)
略歴

平成14年 3月 昭和大学医学部 卒業

平成14年 5月 昭和大学横浜市北部病院 初期研修医

平成16年 4月 昭和大学横浜市北部病院 初期研修医 修了

平成16年 5月 昭和大学横浜市北部病院 消化器センター員外助手

平成21年 12月 昭和大学横浜市北部病院 消化器センター助教

平成28年 4月 昭和大学横浜市北部病院 消化器センター講師

抄録

腹水とは、末期の肝疾患やがん患者にみられる、腹腔内にたまった体液である。治療は安静や塩分制限、利尿剤・アルブミン製剤投与などが挙げられるが、これらの治療に抵抗する難治性腹水は、腹水穿刺ドレナージが選択肢の候補となる。
 肝硬変に伴う難治性腹水に対し、腹水が完全に消失するまで腹水排液を行うことが欧州や米国のガイドラインで第一選択の治療手技とされている。また、大量排液による循環不全(腎機能障害)に注意を要するが、排液と同時に代用血漿(血漿増量薬)や血液製剤、生理食塩水を静注投与することで循環不全のリスクを減らすことができる。
 癌による悪性腹水において、薬物療法が無効の場合には、腹水による症状を緩和する代替手段は限られており、利尿薬と比較して速やかに症状緩和が得られる可能性があるとの報告もある。したがって、薬物に不応・速やかな症状緩和が必要・腹部膨満感の原因が腹水であると画像診断で確認できる場合は、腹水穿刺ドレナージを行い、穿刺が頻回になるならば、カテーテル留置を行うことが日本緩和医療学会で提案されている。
 しかし、腹水穿刺ドレナージに保険収載された医療機器は非常に少ないため、実臨床では血管内留置用のカテーテルを用いて腹腔穿刺を行い、各々が加工した滅菌カップやガーゼを用いて固定し、輸液セットも加工し、穿刺したカテーテルと用意した排液用容器にテープ固定し行っていることが多い。そのため、患者の体動が制限され、固定性が悪く、十分な排液が得られる前に自然抜去してしまうケースも少なくない。また、カテーテルを留置する場合は、中心静脈栄養カテーテルを使用するが、ナイロン糸などで縫合固定するため、患者の苦痛も増え、カテーテルの屈曲閉塞のリスクも増える。近年、ニプロ株式会社より体腔内留置排液用カテーテル(細径カテーテルAK)及び排液用バッグ(ニプロドレナージバッグ)が発売された。本製品は、従来の体腔内留置用カテーテルに比べ、穿刺や固定が容易である。また、カテーテルに付属されたアタッチメントにより、排液バッグとの脱着も容易で断続的に腹水のドレナージが可能となる。さらに、排液用バッグのチューブにはローラークランプ、バッグには点滴筒が付属され、排液の速度調節が可能となる。
 これから、ますます増える在宅医療においても、これらのデバイスは急激な腹水ドレナージによる循環不全や自然抜去・屈曲閉塞などのトラブルが回避でき、より安全な腹水穿刺ドレナージが期待できる。

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